こんにちは！ドングリデザインのフジモトです。
あっという間に梅雨に入りましたね。
今朝、ベランダに干しっぱなしだった洗濯物が雨に洗われていて 見なかったことにしたくなりました…泣
さて、今回は図解制作のようすをご紹介したいと思います。
目に見えないしくみや、文章だと長くなってしまう内容を視覚的にわかりやすく伝える方法です。
イラストだけでなく矢印や図形なども使って、流れやまとまりを表現します。
大規模な災害の発生時に、通信会社が協力してWi-Fiを無料開放する「00000JAPAN（ファイブゼロジャパン）」。
その仕組みを、イラストを使って説明した図解資料です。
クライアントの希望
“様々な事業者・個人へ説明の機会がありますが、「00000JAPAN」のしくみをすぐにご理解頂くことができないため、
A4一枚でできるだけ分かりやすく表現してもらいたい”という趣旨がクライアントの希望でした。
「00000JAPAN」は国の呼びかけに応え大手通信会社が協力することで実現していますが、その仕組みを正確に知っている人は全人口の1割ほどなのだそうです。実際にわたしも、このお仕事で初めて知ったシステムでした。
以下のような「00000JAPAN」についての概要と、パンフレットなどの資料をいただいて制作を始めました。
大規模災害発生時に、各通信会社が協力し、wi-fiが無料開放される仕組みがあります。
災害により電話網や携帯電話網が物理的に寸断されたり、皆が電話・ネットを利用するためにアクセスが集中してつながりにくくなったりした場合に、通信会社や自治体等が提供する公衆無線LAN（Wi-FI）を相互に開放し、同じID（SSID）を使って利用者によるインターネットアクセスを促進する仕組みがあります。この際に用いられるIDをそのままサービスの呼称とし「00000JAPAN」と呼びます。
インターネット接続が確保できれば、家族や同僚の安否確認ができます。そうすれば慌てて帰宅行動に出ることなく、事業所の存続や近隣の救助にも向かうことができます。また、被害状況の確認、余震や津波の有無etc.自らの命或いは隣の人の命を救うために、様々な行動を取ることができます。そのために、通信手段を確保する補助的な手段として00000JAPANの仕組みを知っておくことが大変重要です。
載せる情報を決める
A4用紙1枚のスペースにまとめるため、情報を絞る必要があります。
そして、この資料を見る人（ターゲット）は、「WI-FIのしくみのみ知っている」という設定でした。
「00000JAPAN」をほとんど知らない人に向けて、情報を「これでもか！」というほど絞り、最初の入り口として読みやすいようにしようと考えました。
覚えやすいタイトル
CMや広告などで電話番号を語呂合わせで表現しているのを目にすることがありますよね。
そんなふうに、資料が手元になくても「ファイブゼロジャパン」という名前を思い出せるタイトルにしたいなと思いました。
いろいろキーワードを挙げて考えてみた中で、五七五調の
「災害時 いのちをつなぐ ファイブゼロ」がしっくりきました。
これはのちにクライアントと相談して、「ファイブゼロ」の部分を正式名称である「ファイブゼロジャパン」に変更しました。
しくみを可視化する
最初は、「00000JAPAN」のしくみを要約して簡潔な文章を作り、そこにイラストを添える方法を考えていました。
いろんなイラストを書き出して「わからない人が見て分かるか？」を繰り返すうちに、擬人化してみるといいのでは？と思い当たります。
イラストも少しずつフラットになっていきました！
こうして、右のような原案が完成しました。
- 会社ががっちり手を繋ぐイラストで「通信各社の協力」を表現
- Wi-Fiマークの向きで、開放されたネットワークが一般の人に届けられる流れを表現
このラフをもとに、イラストを入れたりあしらいを加えたりして清書。
出来上がったものをクライアントに提案しました。
クライアント「設定の仕方」と「個人情報の取り扱い」について追加して欲しいです！
というご要望をいただき、少しずつ調整をして２つの項目を追加。
最終的に、上のような資料が完成しました。
極力文章よりもイラストや図を使ったので、パッと見た時の読みやすさがあるのではと思います。
災害時にこのようなシステムが実施されていることは、多くの人に知ってもらう必要のあることだと思います。
この資料が、「00000JAPAN」について知るきっかけになっていればとても嬉しいです。
さいごに
まとめる作業は昔から好きなので、難しくも楽しい制作でした。
分かりやすくまとめたい資料などがありましたら、ぜひご連絡ください！
この図解資料の制作例ページはこちらから。
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